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2018.06.05

子どもに育てにくさを覚えるのはなぜ?

 お子様の子育てに苦労している。他の親子と比べると、どうして我が子だけ、こんなにも育てにくく感じるのだろう。あるいは、自分の子が、他の子どもや兄弟とトラブルを起こしてばかりで、その後始末に振り回されてクタクタに疲れている。うちの子は、学校の勉強についていけていないようだ、などなど。

 躾の仕方が悪いのだろうか。愛情不足なのだろうか。そんな悩みを抱えている親御さんはいませんか。

 学校や家庭でのお子様の様子に困ったところがあって悩んでいる保護者の方々は、ぜひ一度、子どもの発達障がいを原因の一つとして考えてみて下さい。自分の子どもを「病気」扱いすることに、最初は抵抗を感じる親御さんもいるかもしれません。しかし、根性論で物事を考えるよりも、ずっと適切で健全な問題解決の方法が見つかるはずです。

 前回の記事で、ADDの治療に必要な取り組みは、大きく分けて三つあると説明しました。

前回の記事→宿題が終わらない、トラブルが多い、ゲームはするけど片付けはしない?

三つの取り組みとは

前回の記事で、ADDの治療に必要な取り組みは、大きく分けて三つあると説明しました。

具体的には、以下の通りです。

⑴ 脳の機能を最大限に高めること:薬による治療など (生物学的治療)

⑵ 本人の「考え方のクセ」を最良のものに入れ替えること:(心理学的治療)

⑶ 本人と世界との関係を最良のものにする:(社会的治療)

 

 さて、今回の記事では、これら三つのアプローチについて、より詳しく見ていくことにしましょう。まずは、一つ目の、「生物学的治療」についてです。

 

ADD治療の三つのアプローチ

 

その1:生物学的治療

 生物学的治療とは、薬物療法をはじめとするような、身体に直接はたらきかけるような方法をいいます。

 

⑴身体に悪いもの(有毒物質)は摂らないようにする

 身体に悪いものの代表として挙げられるのは、お酒、タバコ、カフェインです。子どもがお酒を飲むことはまずないでしょう。しかし、カフェインは、コーヒーだけではなく、コカ・コーラなどのジュースにも含まれていることがあります。また、タバコは、たとえADD児本人が吸わなくても、家族に喫煙者がいる場合、副流煙に注意しなければなりません。

 アルコール、カフェイン、ニコチンは、どれも脳の血流を低下させる副作用があります。ADDを抱える者にとっては、脳の血流の低下は、症状の悪化を招く原因になります。

 

(2)頭部を衝撃から守る

 頭への強い衝撃は、ADDの症状を引き起こしたり、悪化させる原因になります。特に、最初から軽いADDを抱えている人の場合、衝動性が高く、また不注意になりやすいため、頭を怪我するリスクが高くなります。そのため、最初は軽度のADDだけだったのが、頭を怪我した後は、ADDの症状が重症化してしまうというケースもあり得るのです。

 

(3)食事療法

 私たちが毎日とる食事は、実はサプリメントや薬に匹敵するほど、健康状態を左右する重要なものです。そして、何を食べるかによって、ADDの症状が改善することもあれば、悪化することもあるのです。

 過集中の症状を持つタイプのADDを除けば、原則的に、ADDの改善に効果のある食事は、高タンパク・低炭水化物です。さて、みなさんは毎日どんな食事を摂っているでしょうか。試しに、昨日の朝、昼、夜のメニューを思い出してみて下さい。お米、パン、麺類など、炭水化物が中心のメニューの中心になっていませんか。反対に、肉、魚、卵、豆腐など、タンパク質は一日のうちにどれだけ食べる機会がありますか。ぜひ一度、ご家庭でどんなものを食べて生活しているか、思い出してみて下さい。

 

(4)激しい有酸素運動をする

 のんびり散歩といった少しの運動ではなく、ジョギングのように心拍数の上がる運動は、脳の血流を改善するのに重要なので、ぜひ取り組むべきです。ADDの中でも、特に注意の切り替えが難しく、こだわり行動が強く、ガンコな性格と思われがちな「過集中型ADD」のお子様に効果があります。

 というのも、過集中型のADDは、脳内の前帯状回という部分が、まるでブレーキの壊れた車のように過活動となり、暴走している状態にあります。そこで、ブレーキの役割になるのがセロトニンです。セロトニンは、トリプトファンというアミノ酸で出来ています。このアミノ酸は他のものと比べて分子が小さく、他のアミノ酸分子に弾かれて、なかなか脳の血管内に入ることが出来ません。しかし、激しい有酸素運動をすれば、大きなアミノ酸は身体の筋肉が吸収してくれます。そのおかげで、障害物が減ることで、セロトニンは脳に入ることができるようになるのです。

 つまり、激しい有酸素運動をすれば、脳にブレーキがかかりやすくなり、落ち着きを取り戻し、こだわり行動も減らせるのです。

 

(5)テレビやゲームの時間を減らす

 ADDの傷つきやすい脳にとっては、テレビやゲームは刺激が強いものです。特に、場面の切り替えが激しい映像や、チカチカと光る画面は、特に、幼い子どもの脳に大きな負担を与えます。

  テレビを見せたり、ゲームを与えた方が大人しくなるのでそうさせている保護者の方は少なくないでしょう。特に、今の時代はスマートフォンで様々な映像をどこでも見ることができます。つまり、それだけ、現代の子どもたちは、映像に触れる機会が増えているわけです。全く見せてはいけないという訳ではありません。しかし、映像を見せる場合は、場面の切り替えが少ないもの、チカチカしないものなど、種類を選ぶ必要があります。また、制限時間を持ってきちんと視聴時間を管理しなければなりません。

 

(6)薬物療法・サプリメント

 ADDの治療には、やはり専門医が適切な診断の元に処方した薬を飲むことは、もっとも有効な手段のうちの一つと言えます。ただし、治療法のうちの一部を担うのであって、薬を飲んでいさえすれば、他はどうでもよいという訳ではありません。

 また、医者の判断を得ずに手に入れられるサプリメント(栄養補助食品)も、正しく使えば役に立ちます。

 

(7)寝つきと寝起きを良くすること

   ADDをはじめとする、発達障がいを抱えている人々の中には、睡眠に関する問題を抱えている人が少なくありません。たとえば、いくら眠っても眠い、寝つきが悪い、寝起きも悪い、といった睡眠障害がそれです。

 また、日本は子どもの就寝時間が世界的に見ても遅い国です。親が遅くまで働かなければならないなど、社会の仕組みとも関連した様々な事情があるのも確かです。いずれにせよ、幼い頃から夜更かしが習慣化している環境も、翌日の寝覚めを悪くし、脳の活動を低下させ、ADD症状の悪化を招く遠因になっているのです。

 以上が、ADD治療の三つのアプローチのうちの一つ「生物学的治療」で着眼点となるポイントでした。今回は、全体を軽く解説しましたが、次回以降、細かな内容や、より具体的に何をすればよいかを説明していきます。

 相馬ハウスは、根性論ではなく、上で説明してきたような科学的根拠に基づく方法で、子どもに接するプロが、子どもたちの発達障がい改善のための取り組みを行なっています。

 
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